Jul 29, 2015

地域住民自立型の組織及び地域運営の仕組みづくり

2014-07-24 20.51.18

地域住民自立型の組織及び地域運営の仕組みづくり

中山間地域においては,「市町村書滅論」で提起されたように,人口減少,急速な高齢化,小規模高齢化集落の急増に伴い,実際に存続の危機に直面している地域は少なくありません.

そのような状況を乗り越えるためには,従前のコミュニティを継承しつつ,より自立した新しいカタチのコミュニティの形成と,その暮らしを支える仕組みづくりが不可欠だろうと考えています.

CAME-lab.では,行政支援と地域住民の間に積極的に介在しながら,より地域に合った組織形態と地域運営の仕組みづくりに取り組んでいます.

分野:コミュニティ

■フィールド 
島根県邑南町K地区
島根県川本町M地区

■現状
地域の自治は,行政区よりももっと小さなコミュニティを主体に動き出そうとしている(ここで,地域とは1小学校区≒1公民館区:明治大正時代の行政区を差します).逆説的にではあるが,市町の単位と「地域」の単位では大きな格差や気運や成立ちが異なるからである.さらに小さな単位として「集落」というコミュニティが本質的な自治活動の単位だと考える.しかしながら,中山間地域の現状は「集落」の単位では小規模高齢化が進行し自治活動が困難になってきており,少なくとも「地域」単位での相互扶助の関係が必要となってきている.
他方,地方行政的施策の流れにおいても,「集落」単位よりも「地域」という単位での支援策と自立性が問われようとしている.

■課題 
「地域コミュニティ」の再編(チューニング)においては,プロフェッショナリティの介在が必要不可欠であると考える.一方で,その介在の仕方,タイミング,コミュニティとの関係性の持ち方に細心の注意を図る必要があると共に,行政機関とも連携したビジョンの明確化,タイムスケジュールとリズムづくりが最大の課題である.

■方向性 
異なる「地域コミュニティ」の成立ち・歴史の地区を比較検証しながら,ひとつひとつをケーススタディとして,きめ細やかなサポートの在り方を探ろうとしている.ケースが増えれば増えるほどに,我々の手持ちカードを増やしていくようにストックして展開していく必要があり研究的な側面からの検証を同時に行っていく必要がある.
さらに,行政機関との関係性にも配慮しながら,我々のような専門家チームがどういう局面にどういったタイミングで,どのような専門性を持って介在すべきかを模索していきたい.そのためには,チームスタッフ個々のプロフェッショナリティの質とパートナーズシップの持ち様も今後のケーススタディを通して高めていく必要がある.

(ファシリテーションアーキテクト:しまどっち.)

Posted in communityNo Comments » 

関連記事